ユニセフのガザ地区・情勢レポートから考える『ガザ地区の子どもが置かれた状況』 心のケアを必要とする子ども 37万3,000人以上、孤児となった子どもは1,500人

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瓦礫の中で、おもちゃを片手に座る男の子。© UNICEF/NYHQ2014-1123/El Baba

瓦礫の中で、おもちゃを片手に座る男の子。© UNICEF/NYHQ2014-1123/El Baba

イスラエルの攻撃により、ここ8年間で最悪規模の被害となったガザ地区の紛争(※1)は、沢山の子どもが亡くなっただけでなく、孤児や障害を負った子どもを多く生み出した紛争でもありました。

停戦前にTwitterなどでは、多くの傷を負った子どもや、孤児になった子どもの写真が数多く掲載され「本当にそんなに多いの?」と少し疑問になりましたが、その考えは甘かったようで、この度ユニセフが出した「ガザ地区・情勢レポート」を読んで、愕然としました。

その数字というのは下記のもので、殺害された子どもは494人、生涯にわたる障がいを負った子どもは、最大1,000人、孤児となった子どもは1,500人など、子どもの被害に焦点をあてただけでも、かなりの酷さが伝わると思います。

・殺害された子ども 494人(Protection Cluster, 25 August 2014)
・殺害された人 2,104人
(うち、女性253人、Protection Cluster, 25 August 2014)
・自宅を失った子ども 5万4,000人(OCHA, 24 August 2014)
・負傷した子ども 3,106人(Protection Cluster, 25 August 2014)
うち、生涯にわたる障がいを負った子ども 最大1,000人
・負傷した人 1万224人
(うち、女性1,970人、Protection Cluster, 25 August 2014)
・親が生涯にわたる障がいを負った子ども 6,000人
・孤児となった子ども     1,500人(Protection Cluster, 25 August 2014)
・心のケアを必要とする子ども 37万3,000人以上
・全員が殺害された家庭     89世帯(OCHA, 24 August 2014)

また、見過ごせないのは「心のケアを必要とする子ども 37万3,000人以上」と、大人でさえも、停戦後に眠れないなどの状況を訴える中で、子どもが負った心の傷というのは、一生に渡りその子に暗い影を落とすことになりそうです。

さらに、戦闘により、避難をした数万人は、現在避難所を出て自宅に戻っているものの、10万8,000人以上は自宅の破損壊のため戻れず8月27日時点で、78の避難所に5万4,261人が避難しているとのことです。避難所では、寝具が満足に用意されないばかりか、場所が足りないため、学校の敷地内の屋外で何も敷かずに寝ている人もいるようです。

このような状態では授業を開始することもできず、ガザでは新学期の開始が延期されています。(同じパレスチナのヨルダン西岸では新学年開始)

水も食料も足りず、心に深い傷を負った子ども達のために、まず私たちができるのは、寄付などを通じて支援を行うことだと思います。下記に寄付先を説明と共に掲載しているので、ぜひご覧下さい。

緊急〜買って応援まで。ガザ(パレスチナ)支援先まとめ – NAVERまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2140609208929038501


■ユニセフの取り組み

水の供給所で水を汲むために列に並ぶ子どもたち。© UNICEF/2014/Eyad El Baba

水の供給所で水を汲むために列に並ぶ子どもたち。© UNICEF/2014/Eyad El Baba

緊急支援を5歳未満の子どもとその母親、公立学校に通っている子どもたち、最も厳しい状況にある家庭にまで拡大。停戦によって情勢が安定すれば、戦闘が起きた地域の支援を拡大する予定など、活動は多岐に渡っています。

<水と衛生>

・地元水道局を支援し、給水・下水システムの緊急修復
・トラックにて家庭用水や飲料水を運搬、給水所の設置など
・WFP(国連世界食糧計画)と共に、水や衛生用品、食糧の購入に使用できる電子配給券
を配布、受給者の多くは自宅を失った家庭で1万3,000世帯(7万8,000人)、これまでの
分析で配給券の40%以上は衛生用品の購入に使用
・しらみや疥癬の予防や手洗い、水の処理などを記したポスター3,000枚を避難所に配布

<保健・栄養>

・病院や保健施設に薬や備品、ワクチンを供給、8月31日には90トンの物資がガザに
入る予定
・ユニセフが資金提供をし、避難所での保健活動を実施、感染症予防のための
啓発活動など
・避難所などを訪問し、妊産婦499人と新生児752人にケアとアドバイスを行う

<子どもの保護>

・子どもの死亡全件に関し、状況の確認と文書化を支援
・また、子どもの負傷や子どもの権利侵害についても、同様に報告をまとめている
・これまでに心のケアを受けた子どもと青少年は、1万2,000人以上(自宅または病院にて)
・ラジオを通じて、不発弾の危険性について啓発
・7月20日以降、地元の携帯電話会社の協力を得て、心のケアや虐待の予防などのテキスト
メッセージを配信、またヘルプライン(121、24時間開設)も開設、これまでに2,812件
のカウンセリングを実施

<教育>

・教育省と共に「学校へ戻ろう(Back To School)」プログラムを準備中
・文具や教材、教具などの物資を用意
・学校の備品の調達
・厳しい環境にある子どもたちへの制服の支給
・学校の給水・トイレ設備の緊急修理など
・対象となる学校で、新学年スタート前に、不発弾をとり除く
・教員向けに子どもの心のケアを支援
・負傷した子どもたちの補習授業の支援

ユニセフへの支援

■□ 人道危機緊急募金 □■
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会

*通信欄に「人道危機緊急募金」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
*公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、
所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、
個人住民税の寄付金控除の対象となります。

引用元: 【報道参考資料】ガザ地区・情勢レポート 50日間の戦闘 無期限停戦へ |公益財団法人日本ユニセフ協会のプレスリリース.

※1 戦争と呼ぶべきか、攻撃と呼ぶべきか迷いましたが、今回は「紛争」というワードを使用することにいたしました。

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